前回の記事で言いたいことは、

要するに、

職員との葛藤を生み出すというリスク、

これを引き受けることができるのか?

ということです。




リスクなきところにリターンなしです。




ドラッガーも、

「部下を脅威に感じるマネジャーは、そもそもの資質がない!」

と言いきっていますし。




さて、

このリスクという言葉ですが、




これは、

事の重大さ×発生確率

で弾き出すものです。




介護現場における事の重大さとは、

利用者の死亡 > 骨折入院 > かすり傷

あるいは、

訴訟 > 風評被害 > 苦情 > 家族・ケアマネに愚痴る

というイメージで考えてもらえは良いです。




よって、

カンファレンスで「リスク」という言葉を聞いたら、

どんな事態がどの確率で起きるか?

ということを明らかにする議論をしてこそ専門職と言えます。




例えば、

介護職の発案で、

特浴から個浴に移行しようとした際に、

看護職やリハ職から

「それはリスクが高いから止めた方が…」

と言われた際に、




「利用者にとって具体的にどのような不利益が

起きると考えていますか?」

「また、その発生確率はどの程度だと思われますか?」


ということを聞くわけです。




でもって、

そのリスクと、

個浴に入ったことによる利用者の利益とを天秤にかけて、

結論を出すというやり方です。




これが多職種協働のカンファの理想形です。

介護現場ではハードルが高いと思いますが、

目標としてもらいたいものです。




ちなみに、

リスクの程度を確認しないまま、

取り組みを撤回するのはもちろんダメですが、

最悪なのは、

リスクの中身すら確認せず、

「看護の〇〇さんが反対したから」

という理由で他の介護職に説明することです。




理屈云々以前の問題で、

職場全体が闘争逃避になり、

職員のモチベーションが低下していきますから。




特に、

そのような役割を担うであろう

介護主任やリーダーは、

リスクの中身を丁寧に説明できるようになりましょう。

そうなれば、

部下が納得するだけでなく、

介護職全体の勉強となり成長となりますんで。




☆本日の結論
「リスクを説明する側も勉強が必要なので、看護職やリハ職もレベルアップします。」

昨日の記事でリスクについての

やりとりを紹介しましたが、



この大前提として、

介護職の積極的な姿勢が問われます。




そもそも、

特浴から個浴に移行したい!

という案は介護職の積極性から生まれています。




そういった案に対して、

専門的かつ冷静にそのリスクを検証するのが、

看護職やリハ職の役割になる、

というのが

特に入所施設では一般的なスタイルだと思います。




よって、

肝心の介護職が、

そもそも消極的な思考であれば、

リスクに関する議論すら生まれません。




もちろん、

消極的な介護をすることによるリスクも多々あります。

廃用症候群や認知症の進行等ですが、

実はこれらは「老化」としてうやむやにできてしまうので、

責任問題になりにくく、

事なかれ主義の施設であればあるほど、

このリスクを過小評価します。




逆に、

個浴への移行の他、積極的な離床、経口摂取等の

積極的な介護の場合、

その過程で事故があった際に責任問題になりやすいため、

そのリスクは過大評価されがちです。




まあ、

この構造こそ、

全国の施設において、延々と

「元気を創らない介護」が推進されてしまう原因

になっているわけですが。




で、

何が言いたいかと言うと、

介護職に積極的な介護をしようという姿勢がなければ、

職員全員の勉強も成長も

そしてモチベーションも生まれないですよ。

ということです。




問題中心より機会中心で考えよ!

というドラッガーの言葉も、

まさにこのことを指していると思います。




というわけで、

知識はなくとも、

積極的な姿勢だけは持て!


という言葉を、

ベテランから新人まであらゆる介護職に贈りたい

今日この頃です。




☆本日の結論
「提案する前からビビってどうする!?」

特にデイサービスにとってのことですが、

生活相談員にとって大事なのは、

今やっているサービスの説明です。




例えば、

重度認知症の方が対象であれば、

とにかく落ち着いてもらうため、

問題行動に対応するため、

というだけで納得のいく説明が可能となります。




一方、

軽度の方が対象であれば、

食事、入浴、リハビリ以外の多くの活動が、

単なる暇つぶしと解釈されがちです。




ただ、夢のなんとか村みたいに、

それらの活動は本人選択の元に主体的に…

という説明が加われば、

おのずとグレードが上がります。




そうでない場合、

例えば、

新聞広告をたたんで何か作っていたり、

計算ドリルのようなものをしていたり、

ぼーっとしていたり

という状況を

専門的な視点から説明する必要があります。




でなければ、

旧態依然とした基準の低いサービス

と言われても仕方がないでしょう。




もし、

「あの方は家でも孫と新聞広告でなにか製作していたらしく、

また、機能的にも手指の柔軟性の維持が課題でもあります。

よって、心理的、身体的な両側面からあの活動が有効である

という結論に至っています。」

といった説明があっての活動であれば、

その価値は一気に上昇しますね。




もちろん、

思いつきの説明だけでなく、

本当にそのような根拠を持たせないと意味がないのですが、




このようにアウトプットからサービスを考えていくと、

個々の利用者に対して本当に意味のあるものを

組み立てることができると思います。




おしまい。




☆本日の結論
「一つ一つの活動について、しっかりと考えましょう!」

今、そしてこれからの介護事業は、

他事業所が断るような対応困難な利用者を、

いかに前向きに上手く受け入れることができるか?

ということが最大のテーマになると思います。




なぜなら、

そういうことができない事業所は、

世の中にとって必要性が低いからです。




まさに、

事業所の生き残りのためにも、

そのテーマが求められるわけです。




しかし、

得てして

そのような方を受け入れたまではいいとしても、

トラブルやスタッフのストレスが続き、

結局破綻することが多いのです。




スタッフの

「我慢の限界を超えた」

という感じでしょうか。




なぜこのようになるのかというと、

これは単にアセスメント力のなさですね。




アセスメントができないということは、

上手く対応する術も考えられないわけですから、

ひたすら耐えるのみのケアになるのです。

もちろん利用者自身も日増しに混乱していきます。




この場合、アセスメントの中身は、

主に性格分析になります。




そして、

そのためには、

・パーソナリティ障害(特にB群)

・発達障害(特に自閉症スペクトラム)

・精神疾患(特に統合失調症)

に関する知識がもはや必要不可欠です。




これらの知識は、

いわば彼らと戦うための武器でもあります。




一昔前までであれば、

アルツハイマーはもちのろんとして、

レビー小体や前頭側頭葉、

左マヒの方に見られる性格変容、

高次脳機能障害等の

知識があるだけでも評価されていましたが、




今となってはそれらのノウハウだけで

どうにかなる時代ではナッシブル。




これらと上記特性の合わせ技に

対応する必要があるのです。




高齢者介護の仕事は

既にアセスメント新時代に突入しています。




☆本日の結論
「地道に勉強しましょう。」

ほぼ遺伝説

「子ども3人を東大に入れた家庭教育」

「東大に行く子どもはこういう環境で育つ」

「こういう習い事をすれば東大に入れるかも」

等のことが良く言われているような気がします。




これって、

環境説による説明なんですね。




まあ、

子を持つ親が今さらできることは

環境を作ることだけですから、

仕方がないっちゃないんですけど。




けど、

もう、ほとんど遺伝で決まっているんですよ。




環境は、

遺伝による力を発揮させるか埋没させるか

ってことで、




そもそもの資質がない子を

環境の力のみで東大に入れるってのは

かなり無理があります。




「子ども3人を東大に入れた家庭教育」

なんてのも、

結局、その子は3人とも親は同じわけです。




ランダムに特別養子縁組をして

全ての子どもを東大に入れる

くらいのことでもしないと、

環境の影響と言いきれないわけですよ。




東大を目指すような、

英才教育の幼稚園にしたって、

子どもの資質を見極めてから

入園させていますから。




そのこと自体が

遺伝説の証明でもあります。




ちなみに、

東大生の多くが公文をしていたらしいですが、

公文を習っていた人たちが、

他の塾で習っていた人たちに比べて

東大進学率が高かった

というデータはあるのでしょうか?




あれば良いPRになると思うのですが。




なぜ、

このような記事を書いたかというと、




今度、

私が主催する少人数の勉強会(介護&マネジメント)にて、

最初に脳科学的な知識をしっかりやろうと思っていまして、

その勉強をしている最中にふとこれを思ったからです。




今や、

能力や性格も脳の特徴や神経伝達物質などで

かなり説明できるようになっています。




私がブログを書くのも、

おそらくそのことによりドパミンが出るからです。




マニアックなことに注目したり、

様々なことを関連付けようとするのは、

おそらく開放性が高いからです。




ちなみに、

開放性が高い人は

認知症になりにくいと聞いたので、

安心してセロトニンが出ました。




おしまい。




☆本日の結論
「良いコメントをもらうとドパミンが出ますが、意地悪なコメントをもらうとノルアドレナリンがでます(笑)。」

まさに困難ケースのステレオタイプと言えるのが、

以下のパターンでしょう。




相談者
 本人の妻 or 娘

相談内容
 本人の世話が大変だから通所してほしい。

問題
 本人が通所はもちろん関係者の訪問すら固く拒んでいる。

本人
 昔からわがままな格で退職後は家から出ない。


 受容的な性格である。




この手のケースは、

ケアマネの介入すら困難であるため、

本人の判断能力が失われるか、なにか大問題が起きるまで

地域の中に放置されることが多いです。




これからの時代、

ますます増加するケースだと思います。




さて、ここからは、

私なりにこの問題を分析し

対処方法を提案します。




最初は、

本人の性格アセスメントです。




これは大きく分けて2パターンあります。




まずは、

「協調性がなくわがままな性格」

このタイプはサラリーマンが困難であり、

自営業やフリーランスの職人、運転手等が多いです。

家の中でも外でも割としゃべる人が多いですが、

とにかくトラブルメーカーです。

よって、地域の中に受け皿がないため、

結果的に家にいることが多いです。

アルコール依存症になることも多いです。




もう一つのタイプは、

「自閉的で警戒心が強く硬直した性格」

対人関係が苦手で、組織に属した職人に多いです。

また、公務員や国鉄(JR)なんかにも多いです。

家の中でも外でも無口です。

社会の中でのトラブルは避けますが、

その分家の中で偉そうにして発散させます。

サービス開始は前者よりもかなり困難であり、

テコでも動かないという感じです。

このタイプは、

人や社会との関わりを脅威と感じているため、

その接触を極端に嫌います。

なので、退職後は家に引きこもります。




次に環境をアセスメントします。




これはもう、

奥さんが阻害要因になっているケースが

圧倒的に多いです。

奥さんの優しく受容的な性格がアダとなり、

本人の行動を強化させてしまっているわけです。

まさに、アルコール依存症と同じパターンです。

よって、まずは奥さんを攻略し、

一緒に作戦を立てるのが王道となります。




最後に対処方法です。




前者の場合は、リミットセッティングが有効です。

以上。




後者の場合は、奥さんが世話をしている限り、

家から連れ出すのは困難です。

よって、奥さんにフェイク入院をしてもらい、

しぶしぶデイやショートへという方法が良いです。




つまり、

「このまま家にいたら自分が困る」

という状況を作り出すわけです。

これには奥さんが相当腹をくくる必要があるので、

ケアマネと奥さんの信頼関係が重要です。




なお、

一度、デイやショートを経験し、

その際に特に嫌な思いをしなければ、

脅威は低減するので、

次回からの連れ出しは容易となります。

最初が勝負です。




おしまい。




☆本日の結論
「多くのケアマネは諦めるのが早過ぎる。」

少人数勉強会

先日、

介護のプロ、そして未来のリーダー育成のための

少人数勉強会を開催しました。

第1回目です。




少人数にしたのは、

集合的無知や同調圧力が発生しないように、

つまり、気軽に素朴な質問ができる環境のため

だったのですが、

結局私を入れて6名となり、

それらの効果の低減は微妙となってしまいました。

(同調効果の低減は5名以下少ない方が良いとの研究有)




しかし、

20名や30名での実施に比べると

はるかに双方向で発言しやすく、

私も気楽に際どい発言ができて良かったです。

(大勢だと辛口トークがユーモアにならないことがあるので)




さて、

1回目の内容ですが、

まずはしっかりと認知症を学ぼうということで、

脳の構造と機能をテーマとしました。




大脳新皮質や大脳辺縁系についてです。

脱線して鬱や統合失調症についてもやりました。

こういう脱線した知識というのは

エピソード記憶となりやすく有意義なのです。

少人数だと皆の関心に合わせて

遠慮なく脱線できるのでいいですね。




もちろん、

いずれは精神病についても

しっかりやる予定ですが、

色んな回で何度も何度も出てくることで、

繰り返し学習の効果が期待できます。




参加者からは、

「それぞれの認知症(AD,DLB,FTD)の

症状の根拠がよく分かった。」

という感想をもらいました。




また、

このように脳に関する勉強をすると、

参加者自身も、

自分の体験や感覚に置き換えることができるので、

ある意味自己啓発的な効果も期待できます。




例えば、

ネガティブな感情に覆われそうな時は、

「今、俺の海馬と扁桃体が過剰反応しているな」

と前頭葉で解釈するようにしましょう。


といった考え方です。

要は、認知療法×脳科学の知識といった感じでしょうか。




2回目は今回の続きとパーソナリティの予定です。




☆本日の結論
「フィジカルリテラシーはイマイチだけどメンタルリテラシーは得意なのです。」

今日はちょっと難しい話です。

ですが、結論はシンプルです。




行動理論について。




行動理論には「好子」と「嫌子」があります。




行動した後に「好子」が現われる、

すなわち、その人にとって良いことが起こる場合、

あるいは、

行動した後に「嫌子」が消える、

すなわち、その人にとって嫌なことがなくなる場合、

その行動は増加すると言われています。




お手伝いをしたらお小遣いをもらえた。

というのは好子出現で、

テストの点が良かったから落第しなかった

というのは嫌子消失ですね。




前者の場合は、

お手伝いという行動が増え、

後者の場合は、

テスト勉強をするという行動が増えるわけです。

理論的には。





ここまで読んで「?」の方は、

ここでさようならです。




さて、




この行動理論ですが、

実践で用いる場合、

そして、適応的な行動を増加させようとする際、

好子出現と嫌子消失のどちらを

コントロールした方が良いのか?

ということを誰もが考えます。




実は、

これは相手の性格によるわけです。




些細なことを気にするタイプ、

いわゆる神経質な性格の人は

さらなる利益を求めることよりも、

嫌なことから逃れることにエネルギーを使います。

すなわち利得より損失をかなり過大評価するのです。




具体的には、

ギャンブルで1万円勝ってもさほどうれしくないが、

千円負けるとかなり落ち込むといった感じです。




逆に、

外向的な性格の人、

これは挑戦心旺盛、積極的、リスクを取れるタイプですが、

そういう人は、

損失を恐れず利益を追求します。




もちろん、

ギャンブル好きであり、経営者向きです。

が、様々なリスクが常に隣り合わせです。




もうお分かりでしょうが、




神経質タイプの人は、

嫌子に敏感で好子に関心が薄いため、

適応的な行動を引き出す際には、

嫌子消失の方向でコントロールした方が良く、




外向的な人は、

好子出現でコントロールした方がよいと

考えられます。




落第のケースを題材にすれば、




神経質タイプは、

・落第したらバカみたい

・恥をかきたくない

・周囲の期待を裏切りたくない

といったモチベーションで勉強し、




外向的な人は、

・有名大学に入って自慢したい

・所得の高い仕事に就けれる

・異性にモテる

といったモチベーションで勉強した方が

頑張れるのです。




よって、

その逆の誘因でコントロールしようと思っても、

効果なしの確率が高いでしょう。




なお、

福祉の対象者になる方は、

圧倒的に神経質タイプが多いと思いますので、




楽しい施設よりも、

安心できる施設の方が

選ばれるのです。




おしまい。




☆本日の結論
「サービスの基本は、嫌な思いをさせないこと。」

今日はタブーな話題です。




ただ、今はタブーでも、

5年後にはスタンダードかもしれません。

施設における虐待防止のための

監視カメラ導入といった考えも、

かつてはタブーでしたが、

今ではすっかりスタンダードですから。




特養やGHに入所している方で、

不安を抱えている方は少なくありません。

特に夜間不安が強い方は多いですね。




また、

認知症の初期から中期にかけても、

不安はとても強くなりますね。




結果として、

介護職員が困るようなBPSDが発生すれば、

薬物の出番になることも珍しくないです。




その場合、

いまだにメジャートランキライザーが

選択されることも多いです。




これはドパミンを遮断し、

意欲や活動能力を著しく低下させることで、

強制的に問題行動を防ぐというものです。




したがって、

そのまま寝たきりになる確立も高いです。




一方で、

介護スタッフを困らせない程度の

不安の方というのは、

割と放置され気味だったりします。




これが現実であり、

ケアというものが、

いかに本人主体でなくスタッフ主体か

ということの現われですね。




で、




私は、

不安を抱えて生活している人の

QOL向上のために、

積極的な薬物療法を提案したいです。




そしてそれは、

前述のメジャートランキライザーではなく、

抗うつ薬のSSRIや、

抗不安薬であるマイナートランキライザーです。

後者は、不安障害等の診断がなくても、

夜間の睡眠導入剤として処方されます。




これらの薬は、

相性により効果がまちまちだったり、

副作用があったり、

依存があったりしますが、

それらのリスクを考慮しても、

大いに検討すべきだと思います。




もう施設入所しちゃったわけだし、

残り限られた人生ですよ。




欠如しているセロトニンやGABAが増加すれば、

安心&リラックスして生活できるかもしれないのです。




なお、

BPSDが出ている人も、

そもそもの問題が不安であるなら、

メジャートランキライザーではなく、

こっち系の薬で対応すべきだと

私は考えています。




最後に、




社会生活に適応すべき若者であれば、

それらの不安を向き合い克服することも必要でしょうし、

まだまだ潜在能力もあるかもしれないし、

依存によるリスクも高いので、

この手の薬の使用はかなり慎重に判断すべき。

という当たり前のことも一応述べておきます。




おしまい。




☆本日の結論
「適切なケアや環境作り等でもダメだったらね。」

例えば、

とある介護系の研修とかで、

講師が具体例を示すために、

それが表現されている映画のタイトルや

店や商品を挙げたとしましょう。




その際、

好奇心旺盛な人は、

すかさず検索して調べます。

映画であれば後日に観たりします。




で、

そのような人は、

おおむね能力が高いと考えられます。




様々な関連事項に興味を持ち、

知識や経験の幅を広げることができれば、

インプットの拡大のみならず、

アウトプットの際にも、

幅広くアイデアや言葉を

引っ張ってくることができるからです。




これを、

「拡散的思考」と言います。




また、

様々なことに興味を持って

体験しようとする性格は、

「開放性の高さ」と言います。




そのような能力の持ち主は、

介護現場においても

画期的な発想をすることができます。




しかし、




残念ながら、

介護職においては、

そのような人は超レアです。




冒頭に挙げた研修の場面でも、

すかさず検索するような人はまずいません。

見事にスルーされます。




ちなみに、

開放性の高い人は、

認知症になりにくいらしいです。

おそらくニューロンが様々な方向に

活性化されているからでしょう。




おしまい。




☆本日の結論
「積極的にスマホを使いましょう。」

私、

現在、業務改善に

直接携わっております。




2ユニット20名のフロアに対し、

常勤換算7.5人の職員でもって、

良いケアをするのが目的です。




このフロアは、

以前より、比較的介護量が多いと言われており、

良いケアをするには9名以上いなければ難しい

というのが定説でした。




少人数ケア推進者の私も、

現場の報告を元に、

その定説をすっかり信じていたわけです。




このフロア、

常勤換算9名以上いた時の状況でも、

・入浴はヘルプをもらってやっとこさ2回/週

・夜勤や朝の業務が遅れること度々

・セミパブリックスペースの有効活用ができず

・利用者の問題行動も解決が放置され

・おまけにスタッフの有給なんて「不可能」

・通常でも一人平均10h以上の残業手当

・てか、油断するとサービス残業状態

でした。




そこへもってきて、

エース級スタッフの異動と

戦力であったスタッフの退職とで、

7.5人となってしまったのです。




もしかすると、

以前なら、この状況でも、

その場しのぎの対応で

やり過ごそうと考えたかもしれません。




時間外労働とヘルプによる解決、

すなわち、肉体労働による解決ですね。




しかし、

そもそも、

この解決方法は我々の理念に反するものであるし、

これからの時代を考えると、

むしろ7.5人でも贅沢な配置だと思えたので、

この体制で業務を構築すべきと決めました。




好条件だったのは、

そのことに関して、

おそらくポジティブに協力してくれると思われた

リーダーやベテランがいたことと、

個々のスタッフの能力が高かったことです。




くわえて言うなら、

このフロアで7.5人でやれたなら、

他のフロアにとっても

有無を言わさないモデルケースになる

という効果も期待できたので、

私のモチベーションも上がりました。




このようなミーティングに直接介入するのは

随分久しぶりなのですが、

実は私もその間パワーアップしているのです。




主には、タイムマネジメント理論なのですが、

それに付随した大胆な発想や改革の手順、

そして何よりも「話し方」に成長が見られます(笑)。




結果として、

リーダーたちのモチベーションは右肩上がりで、

改善に取り組むことができました。




続く。




☆本日の結論
「そういう時代だと思えば、なんとかなると思える。」


前回の続きです。




この業務改善で着手したことを3つ挙げるなら、

・スタッフの役割の明確化

・チームの目標設定

・問題の顕在化とその除去

です。




まずは、

夜勤明、早、日、遅、夜勤入、パート

とそれぞれの時間帯ごとの業務を整理しました。




朝食まで、朝食時、昼食まで、昼食時、

夕食まで、夕食時、就寝まで、

といった間隔でチェックしました。




ややこしいので、

とりあえず入浴は除外して話を進めました。




当然その中で、

この時間帯のこのユニットは、

ベテランなら対応できるが

不慣れなスタッフだと時間がかかる

という問題が表面化してきます。




その内容をよくよく聞いてみると、

ケアの問題解決ができていない

ということにほぼ突き当たります。




したがって、

そのような課題が浮上するたびに、

その場で問題解決をしていきました。

(日頃のカンファで何やってんだ!?)




大昔の三好春樹の本にも書いてありましたが、

本気で問題解決しようとしスタッフが動き出すと、

その次の日からなぜか問題が消失してた

という不思議なことが良くあります。




これって、

スタッフの心理が問題を作り出している

ってことなんです。

システム理論を勉強して分かりました。

スタッフの

「私たちの現場が大変なんだ!」

という思い込みが、

利用者の問題行動を生み出し、

そのことによりさらに大変になり、

そのことによりさらに問題が増え…、

という循環ですね。




なので、

「問題をやっつけて業務をスムーズにしよう!」

と現場スタッフが本気で決意した瞬間に

問題解決してしまうことが多いのです。




今回もそんなのが半分くらいありました。




さて、

食事や口腔ケア、排泄を中心とした

フロアのケア体制が確立されると、

それに入浴をどう上乗せするかという議論です。




これは

月に15回出勤するパートスタッフが

いる日といない日があるので、

それぞれで入浴の目標回数を決めました。




今までそのような数字を

具体的に決めてなかったとのこと。




ちなみにこの設定は

介護主任等の上司の役割であり、

フロアまかせにすると

最低基準ギリギリにしかなりません。




現場スタッフが可能だと弾いた入浴回数は、

・パートスタッフがいる日は12回

・いない日は4回

でした。




なお、私個人の見解では、

もうちっといけそうだと思っていますが、

それは慣れてからのことで。




1ヶ月30日として、

12回×15日+4回×15日=240回

となり、

利用者20名で割ると、

240÷20=12回

となり、

それを週(1月4.3週として)で割ると

12÷4.3=約2.8

となりました。




つまり、

利用者1名あたり週平均3回の入浴

が可能という計算です。




ちなみに、

個々の利用者の入浴回数に関しても、

ニーズやリスク等を検討し、

根拠をもって個別の回数設定(2~4回/週)

をするように指示しています。





次回のミーティングまでに、

理論通りに業務が遂行できるか確認してもらい、

問題があればその都度報告してもらい、

その都度解決していくという形で、

その後、数回ミーティングを行いました。




現状は、

「ほぼ問題なくできるだろう」

ということになっています。




続く。




☆本日の結論
「私は、喜びよりもショックが大きい…。」

前回の続きです。




前々回の記事に書いたように、

かつては、

このフロアの20名の利用者に対して

常勤換算9.5名以上の介護職員の配置で、

・入浴のヘルプをもらってやっとこさ2回/週

・夜勤や朝の業務が遅れること度々

・セミパブリックスペースの有効活用ができず

・利用者の問題行動も解決が放置され

・おまけにスタッフの有給なんて「不可能」

・通常でも一人平均10h以上の残業手当

・てか、油断するとサービス残業状態

という状態だったのが、




常勤換算7.5名の介護職員の配置で、

・入浴はヘルプなしで平均3回/週

・夜勤や朝の業務が遅れることナッシング

・セミパブリックスペースは午後に有効活用

・利用者の問題行動はほぼ解決

・スタッフの有給、欠勤なければ余裕で可能

・通常時の残業手当は、あっても会議や研修時のみ

・油断するとサービス残業、ってのは今後も要注意

という状況に変わりました。




実績はまだですが、

順調に推移すれば

間違いなく達成できるでしょう。




前回のミーティングで、リーダーらに、

「スタッフが9.5名以上いた時と比べて、

サービスが低下しそうなことや

負担が増えそうなことはない?」

と聞くと、




「ない。今の方法の方が仕事がしやすい。」

「しいて言えば散歩に行く余裕がないかも。」

ということだったので、

他フロアに余裕人員がいる時に、

優先的に散歩ヘルプをもらうことにしました。




で、




「ちょっと前は、

今のメンバーにくわえてあと2名いたんよね。

うち一人はエース級で。

なんで、それで回ってなかったんかな?」

と嫌味を込めて聞くと、

うれしそうに苦笑いをしていました。




事実、

スタッフが多い時代よりも、

フロアの雰囲気が良いのです。




ドラッガーが、

「挑戦することによってのみ組織は健全となる」

のようなことを言っていましたが、

常々そう思います。




当初、今回の改革では、

自動排泄機や排泄センサー等の

テクノロジーの導入がなければ難しいかな、

と考えていましたが、

それなしでクリアしました。




今後それらや他の機器が導入されれば、

常勤換算6名でもいけそうな気がします。

もちろん、利用者にもスタッフにも良い形で。




来月は、

このフロアの成功をモデルケースとして、

他フロアのさらなる改善に繋げたいと思います。




最後に、最も大事なこととして、

「9.5名配置の時になんで改革せんかったん!?」

という自分に対する嫌味を込めた問いかけがあります。

追い込まれんと本気考えんようではあかんのです。




☆本日の結論
「既に、『7.5では贅沢』という感覚。」

特養の業務改善に関して

基本的な考え方を示しておきます。




2ユニット(20名)に対して常勤7名で

良いケアが可能かという式です。




まず、30日月における

常勤7名の総労働時間は、

7名×171h=1197hとなります。




そして、

早出7:00~16:00

日勤9:30~18:30
 ※これは8:30~18:30でも良いです。
   朝重視か夜重視かの違いです。

遅出12:00~21:00

夜勤15:30~9:30

の体制に対する一日の時間は、

8h×3名+16h×1名=40hとなり、

1月あたりは、40h×30日=1200hとなります。




よって、

常勤7名でこのシフトは

3h足らないだけとなり、

十分可能です。




午前中は入浴なしとすれば、

各ユニット内にスタッフが1名常駐できます。

時々2人介助が発生したとしても、

整容、食事、水分、口腔ケア、トイレ介助等の

通常のケアであれば十分こなせます。

これがこなせない人は

特養で仕事をしてはいけません。




12:00から早出と日勤が順に休憩を取れば、

遅出の休憩(16:30~17:30)までの間、

すなわち、14:00~16:30までの間に

2ユニット合わせて3名のスタッフが動けます。




この内2名が入浴を担当し、

1名が見守りをします。




ここが勝負どころで、

2名のスタッフが巧みに協力し合い、

最低でも10名の入浴を達成してもらいます。

2名で150分かけて10名の入浴です。

やればできます。




これが実行できれば、

日曜日の入浴を中止しても、

週3回の入浴が可能となります。




もし12名の入浴が可能であれば、

水曜日あたりも入浴なしの日にできます。




入浴なしの日は、

レクや散歩や外出でもよいし、

スタッフの時間調整、

すなわち会議や研修の超勤を

時間内に吸収するのもよいですし、

有給でもよいです。




夜も21:00まで遅出がいるため、

ジャストタイムで就寝介助ができます。




ということで、

常勤7名いれば、

個々の技能にもよりますが、

十分なケアができます。




問題は建物の構造で、

条件は2つ。




・2ユニット間の導線が短いこと

・それぞれの浴室が離れていないこと

です。




この条件がなければ、

もう一名以上スタッフを配置しないと苦しくなります。

あるいは、入浴を最低の週2回とするか。




もっとも、

入浴が週2回で良いと割り切るのであれば、

常勤6.5人の配置で可能です。




3:1の最低基準を割り込んでいますが、

看護スタッフが別に配置されていれば

問題なしです。




ちなみに、

常勤8名だと2.5:1となり、

2ユニットで1.5人、

6ユニットなら4.5人

8ユニットなら6人

の介護スタッフの差が生まれます。




色々と考えることができると思います。




☆本日の結論
「食事ではなく入浴が鍵。」

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