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元気の子

Author:元気の子
多くの介護関係者が何となく思っていることを、あたかも理論的に言語化するのが好きですが、エビデンスはほとんどないのでご了承ください。

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私の介護哲学

いきなりですが、

私の介護哲学を書きます。




私の場合、

哲学と言うよりもビジョンと言った方が

しっくり来ます。




私のビジョン…




それはズバリ、

元 気 を 創 る

です。




老人ホームであれば、

入居者、家族、スタッフが皆元気になること。




ちなみに、在宅介護部門であれば、

それに地域も含めて丸ごと元気になること。




で、最終的には、

日本も世界もみ~んな元気になること。

です。




詳しくは明日から書きます!




本日の結論
「大事な話やで。」

松下幸之助の有名な言葉。

「松下電器は何を作っている会社ですか?」

「松下電器は人を作っています。ついでに物をつくっています。」



経営者大喜利があれば、

「座布団5枚!」

の名文句ですね。



今でこそ、この手のセリフを言う人は多いですが、

おそらく松下幸之助が元祖です。

あとは全部パクリです。



私もパクって、

「元気の家は元気を創る施設です。一応介護もしています。」

と言いたいところですが、

この言葉はちょっと寒いので、

とりあえず、「元気を創る」とだけ言っています。



というわけで、本日も「元気を創る論」です。




まずは、

老人ホームにて「入居者の元気を創る」

というビジョンについて書きます。




「元気」を辞書で引くと、以下の意味が書いてあります。

(1) 心身の活動の源となる力。

(2) 体の調子がよく、健康であること。また、そのさま。

(3 )天地の間にあって、万物生成の根本となる精気。






ADLを向上させる、身体機能の維持向上

というケアプランは(2)の元気を指しています。




しかし、それと同じくらいかそれ以上に重要なのが、

(1)と(3)の意欲とエネルギーだと思っています。

また、そのためには希望も必要です。





「元気を創る」の「元気」はそこまで含んでいるので、

既に完全に寝たきりになってしまった人や、

すんごい認知症の方も当然対象になります。




また、「創る」とは、

無の状態からでも作り上げるぞ!

というイメージです。




なので、

現在の入居者の年齢がいくつであろうが、

どんな疾病や障害を持っていようが、

認知症があろうがなかろうが、関係ない。

という意気込みを表しています。





まあ、そんなことはどうでもいいとして(笑)。




分かりやすく言えば、

入居した時よりもどんどん元気にするぞ!

ということです。




去年よりも今年の方が、

ADLが向上したぞ!

生活が自立したぞ!

認知症が改善されたぞ!

オムツが外れたぞ!

食欲があるぞ!

活動的だぞ!

ポジティブだぞ!


という感じです。




このビジョンのポイントは、

手段を選ばないということです。




つまり、

手段そのものには哲学がない

のです。




なので、

寄り添う介護をしてもしなくても、

皆でレクをしてもしなくても、

個別外出をしてもしなくても、

要するに、元気になれば良いのです。




元気になるために、

寄り添う必要があれば、寄り添えばいいし、

寄り添っても効果がなければ、寄り添わない。




こういう考え方です。




介護の哲学を持っている人の多くは、

手段に哲学を持っています。




でも、それだと、手段の対立が起きてしまいます。




個々のスタッフの

価値観や経験から生まれる手段の哲学は、

時としてチームワークを壊します。




そんな時は、

「ごちゃごちゃ言わんと、どの方法なら、

今以上に入居者が元気になるのか

ということだけを考えよーや!」


さらに、

「そのために最も効率的な方法を選択しろや!」

という言葉で、不毛な議論はなくなります。




多様な価値観や考え方が入り混じっている

介護業界だけに、

皆のベクトルを合わせてくれるシンプルなビジョンが

大切だと思っています。




明日は、家族編・スタッフ編です。




本日の結論
「手段にこだわらなければスコトーマが外れやすい。」

それは、たわいもない日常のひとコマでした…。



(以下、回想シーン)



ただ生活に必要なお世話をするだけではなく、

入居者を元気にする特別養護老人ホームを作るぞ!

という意気込みで、「元気の家」と名付けたものの、

最初の数年間は元気とは名ばかりで、

実はそれほど成果が出ていなかった。



ターニングポイントは、

創立4周年記念のイベントだった。

その日の企画の一つとして、

オープンから今までの写真をセレクトしての

写真展が行われた。



写真選びの段階からスタッフが言う。

「わぁ~、Aさんこの頃歩いていたんだぁ~」

「えっ、これってBさん?すごく元気そう!」

「Cさんも、この頃はふっくらしているね♪」




このスタッフの無邪気な一言一言が、

いちいち私の心を傷つけた。



よくよく写真を見てみると、

本当に皆元気そうだ。

10人中7人は、明らかに今とは違う

もちろん写真展にセレクトはしなかったが、

既に亡くなっている方も多くいた。



もしかしたら、

この人たちは元気の家に入居しない方が

元気なまま過ごせたのではないか?




自分たちが元気を奪ってしまったのではないか?



プロの介護士が一生懸命仕事した挙句、

この結果とはいったいどういうことだ!?



しかも、キャーとか言いながら写真を見ている

介護士自身にはその自覚が全くないぞ



そりゃそうだ、

介護士にしても家族にしても、入居者が衰えたのは、

年齢や病気や認知症のせいだと思い込んでいる。

まさか、介護の方法がマズかったから悪化しました

などということは思いたくも聞きたくもないだろう



でも、それでいいのか?



このままでは、

来年もきっとつらい写真展になるぞ。



写真を見る家族だって、

きっと複雑な気持ちになるはずだ。



そもそも、自分たちは何のために介護をしているんだ?



何を言ったところで、

入居者の元気が日に日に失われるような

介護がいいものであるはずがない




わざわざ介護専用の施設に入居して、

介護のプロが関わるのだから、

入居者の元気がなくなるなんてあり得ない。

現状維持でも甘い。

在宅や病院での生活よりも元気になって当たり前だろう。



今では衰えてしまったこの写真の方々も、

もっと元気になれた可能性はたくさんあったはず。



よし、来年の写真展は、

「あれ?Dさんってこの頃は車椅子利用だったの?」

「Eさんって、今の方が若々しいわね。」


と言わせてやろう!



入居者の元気を創るぞ!




このとき、

はっきりとしたビジョンが生まれました。



というわけで、

本日も「元気を創る論」(家族編)です。




入居者が元気になることで、

家族にも希望が生まれる。




もちろんそれは、

介護度が軽くなることによって、

利用料が安くなるといったセコい話ではない。




面会に来るたびに自分の親が、

やせ細っていく姿、

拘縮がひどくなる姿、

認知症が進みどんどん分からなくなる姿、

目がうつろになっていく姿

反応が薄くなっていく姿


を見て、元気になる人がいるだろうか?




ため息…

切なさ…

悲しさ…

あきらめ…

というネガティブな気持ちでいっぱいになるはず。




家に帰っても、職場に戻っても、

その気持ちは潜在意識の中で尾を引くだろう。




ところが、面会に行く度に、

もうダメだとあきらめていた自分の親が

どんどん元気になっていく姿を見たら、

どんな気持ちになるか?




親に負けずに、自分も頑張ろう!

面会に行くのが楽しみ!

介護の力ってすごい!

あなた、もしかして家に帰る気になってない?

つーか、思わず笑ってしまうんですけど。


というポジティブで楽しい気持ちになるだろう。




そういう気持ちで施設を後にすれば、

家庭での話題も明るく楽しいものになるし、

職場でもハツラツと仕事が出来、

成果や評価も上がるかもしれない。




そのとき、その入居者は、

我が子に対して素晴らしい役割を担ったことになる。





明日に続く。




本日の結論
「家族を、スタッフを、地域を、日本を、世界を、という感じに、とことんレバレッジ効かせまっせ!」

本日も「元気を創る論」です。

スタッフ編です。




老人元気でスタッフへろへろでは、

元も子もないですね。




でも、普通に介護の仕事をしていると

そうなってしまいます。




いや、それだと老人もへろへろか…。




とにかく、

介護士の犠牲の上に

お年寄りのQOLが守られているというイメージは、

すぐに捨て去るべきです。





お年寄りもスタッフも同じように元気になる

というのが本物の介護です。





そのためには、

1、仕事に達成感がある

2、スキルアップとキャリアアップ


ということが必要です。




1、に関しては、

お年寄りを元気にするという明確かつ具体的な

目標を持つことによって、

成功したときの達成感も生まれます。

それがやりがいにもなり、

明日へのモチベーションにもなります。




何も考えずに介護をしていたら、

お年寄りの状態は悪化するだけなので、

達成感も何もないです。




しいて言えば、

「夜勤終わった

「夏祭り終わった

「監査終わった


というのがあるくらいです。




2、に関しては、

お年寄りを元気にするという

難解なミッションをクリアするプロセスで、

必然的に価値のある知識や技術や考え方

身に付きます。




普通に介護をしているだけでは、

仕事に慣れることはあっても、

スキルアップすることはないです。




むしろ、感覚が麻痺したり、

しのぎケア思考が定着たりしして、

スキルダウンするケースの方が多いです。





スキルアップすれば、

当然、価値の高い仕事が出来るようになるので、

評価も高くなります。

つまり待遇が良くなるということです。




待遇改善に直結する価値の高い仕事とは、

少数のスタッフでお年寄りを元気にする業と、

スタッフをマネジメントして最強チームを作り出す業です。




いずれもかなりレバレッジの効いた仕事です。

あくまで現場での成功を目指すなら前者を、

管理職を目指すなら後者の業をマスターすれば、

超売れっ子スタッフになれます。




このように、

お年寄りを元気にするというビジョンは、

スタッフも元気にします。




本日の結論
「スタッフの犠牲ありきだと、結局お年寄りにしわ寄せがいく。」


※地域も元気論はまだ書いてません。(2010/1/30時点)

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