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Author:元気の子
多くの介護関係者が何となく思っていることを、あたかも理論的に言語化するのが好きですが、エビデンスはほとんどないのでご了承ください。

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トータルケアの概念を知り,

当施設にその方法論を取り入れて,

数年が経ちました。




取り入れた時から

常に意識していたのは,

明確なアウトカムである入院日数でした。




25年度:1189日→26年度:722日

という具合に,

それなりの結果を得ていましたが,




先月7月に,

とうとう月間入院日数ゼロを達成しました。




以前はともかく,

入院日数を意識し始めてからは,

始めてのことで,




イチロー的に例えると,

月間50安打を成し遂げたような心境です。




介護の仕事というのは,

達成感を得る要素が少ないのですが,

このように成果を数値化し,

それを意識することで,

かなり感じることができます。




なお,

今年度は,

4月:28日

5月:19日

6月:41日

7月: 0日

で,平均22日で,

年264日ペースです。




もし実現すれば,

昨年度の1/3です。




ちなみに,

当施設は80名定員なので,

これを50名定員の特養に換算すると

月平均約14日で,

これは,年165日ペースです。




さて,




7月がこのような結果となった今,

私は8月の数字がとても気になります。




なぜなら,

7月の数字が実力なのかラッキーなのかは,

8月の数字が証明するからです。




ケアのポテンシャルが

徐々にレベルアップした結果,

すなわち実力であれば,

8月もゼロに近い結果となり,

さらに平均を下げてくれるはずです。




しかし,

もし7月がマグレであれば,




良くて22日

悪ければ7月の反動で,

55日~60日になると予想されます。




このことを,

平均への回帰

と言います。




成績というのは,

上がったり下がったりしながら,

平均レベルが少しずつ変化していくものであり,




常に上がり続けるというのは,

それだけミラクルな成長が求められる

ということなのです。




イチローが,

「1年や2年良い成績を出すのは簡単で,

年々も続けることができたとき,

それは成長であり実力」

等と言っていた気がしますが,

まさにそういうことですね。




よって,

当施設のケアが

ミラクルに良くなっているかどうかは,

8月の結果次第!

と,私は考えています。




☆本日の結論
「管理職は是非知っておくべき『平均への回帰』について勉強したい方はコチラを。」

例えば,

・(ケアマネでなく)介護スタッフがケアプランを作成する

・(送迎員でなく)介護スタッフが送迎をする

・(個別でなく)専門職が一堂に集まり会議をする

・ケアプラン会議に本人や家族を同席してもらう

等の取り組みをするとき,




そもそもの目的を忘れ,

形としての作業のみが守られ,

淡々と実行されているのであれば,




(偶然の効果は別として)

何の成果ももたらさないでしょう。




経営的に言えば,

コストが高くついただけ

ということになり,




スタッフ的に言えば,

仕事量とストレスが増大しただけ

ということになります。




そもそも何を狙って

その仕事を企画したのか?




実行する際には,

その狙いを意識できているのか?




そして,

その狙いはどの程度達成されているのか?




これらの確認をしつこく続けることにより,

はじめて,

その狙いを達成するために

この方法はベストだったのか?

という検証ができます。




実際,

意識もされず,

検証もされず,

ただ形だけが引き継がれている仕事は

とても多いと思います。




これは上記の非効率性を生み出すだけでなく,

ベーシック・アサンプション

すなわち,

非理性的で非成長的な集団形成を助長します。




気を付けてください。




☆本日の結論
「『何のためにやっているか』という目的の説明を毎回しつこく宣言し続けること。」

昨日の続きになります。




最近,

当方では,

リクルート部門の仕事が活発で,

担当者とよくやり取りするのですが,




その時も,

かなりしつこく目的を確認するようにしています。




例えば,




・試験の内容をこのようにしたいのですが?

・パンフのデザインをこのようにしたいのですが?

という問いに対して,




・そもそもこの試験の狙いはなんだったけ?

・そもそもこのパンフのターゲットと狙いはなんだったっけ?

と確認するようにしています。




そこで,

すらっと答えが返ってくる時は,

当然,仕事の内容もブレていないのですが,




えーーっと,あれ?

みたいな時は,

諸々の要因により,

目的が捻じ曲げられていることが多いです。




ちなみに諸々の要因とは,

・自らの手間

・予算

・期日

・関係者への配慮

・前回の踏襲

といったものです。




これらを優先するがあまりに,

本来の目的とは違った方向になってしまうことが

非常に多いですね。




もっと大きなくくりで言えば,

・そもそも,君には何が求められているの?

・そもそも,このプロジェクトをはじめた理由は?

・そもそも,その部門はなんのためにあるの?

・そもそも,うちの施設がやろうとしていたことは何?

・そもそも,うちの法人の存在意義は何?

ということが,

明確に言語化され

常に意識され

ことあるたびにアウトプットされている

かどうかが大事なわけです。




おしまい。




☆本日の結論
「飲み会の場所選びも,目的重視で考えましょう。」

忍耐ケアというのは,

例えばBPSDの激しい方に対しても,

スタッフはひたすら受容的,献身的な対応をし続ける

という対処方法のことです。




福祉の仕事において,

こういう状況は少々はやむを得ないかもしれませんが,

スタッフにとってはポジティブな展望が全くない状況で

ストレスも蓄積するのみで,

バーンアウトにつながりやすくなります。




そこで,

私が推奨するのが

アカデミックケアです。




まあ,

普通にアセスメントして,

その結果を元にアプローチして,

結果をモニターする

ってのを繰り返すだけなんですけどね。




でも,




簡単な問題ならいざ知らず,

困難なケースになると,

これを早々と諦めてしまうんですよ。




もうアセスメントの引き出しがなくなった

って感じで。




で,




この「諦めた」という状況が

忍耐ケアを生み出すわけです。




なので,

決して諦めない。




様々なデータを取り,

様々な理論を駆使して,

様々な専門職を巻き込んで,

とにかく前に進み続けるわけです。




この状況が,

スタッフに対して希望を生み出し,




ストレスよりも,

問題解決への動機の方が勝り

ポジティブなチームとなるのです。





おしまい。




☆本日の結論
「リーダーは諦めるなってこと。」

なかなかルールを守ってくれないスタッフ。

例えば,

ホウレンソウや正しい言葉遣い等を

おろそかにしてしまうスタッフ。




こういうスタッフに対するマネジメント方法。




それは

上司が決してあきらめずにしつこく改善を求める

ということです。




つまり,

上司としてそれだけはゆずれない!

という気概を持ち続けることです。




その一貫した態度こそが,

部下の行動改善につながります。




部下の言動に惑わされて,

引いてしまったり,

面倒になってしまったりしているようでは,

すぐに足元を見られてしまし,

その部下の思うツボとなります。




ちなみに,

部下に注意する際は,

(特に相手が年上であったりする場合は)

キツク言う必要はなく,

丁寧に謙虚にお願いするように伝えても充分です。




重要なのは,

改善されるまで諦めずにしつこくやり続けること。




部下は,

上司のそういった姿勢から,

あっこの人は本気だ

と,上司の強い気持ちを察することができます。




そういう気概を持つことができれば,

少々問題な部下であっても

きちんと対処できる管理職に成長できるでしょう。




まあ,

ベースには,

心の強さとモチベーションが必要ですが。




☆本日の結論
「心は強く,行動は謙虚に。」

介護保険開始当初から,

将来,団塊の世代(第一次ベビーブーム世代)が

介護保険の対象になると,




サービスに対する要求が高くなる,

すなわち,質の低いサービスは選択されなくなるから

今から危機感を持っておくように




と言われ続けてきました。




で,




今は既にそのような年代になっているわけですが,




在宅介護の場面で起きている問題は,

実は,サービスの質以前であり,




・家族関係の希薄化あるいは険悪化

・権利の主張の強さと責任転嫁

・協調性のなさやわがままさ

といった特徴を背景に,

ソーシャルワーク事例

が続出している


というのが実感です。




これらの最大の要因は,

核家族化

だと私は思っており,




大家族の中で,

どうにか安定を保っていた

モラルや人間関係におけるバランス感覚が失われ,




それに

認知機能の低下がミックスされた結果,




ケアプラン以前に

もはや,

援助そのものが成立しがたい状況になっていることが

多いように感じます。




こうなると,

従来のケアマネージャーの仕事概念では

到底太刀打ちでず,

ガチでソーシャルワーカーとして臨む必要があります。




どういうことかと言うと,




1+1=2

という

理論的なケアプランを考えるだけでは

仕事にならず,




予測不可能で解決の糸口が見えない中を

諦めずに対処し続け,

でもって,最悪のリスクだけは回避しつつ,

自らもバーンアウトしないように援助方法を

柔軟的に調整していく

といった仕事が求められます。




これは,

ケアマネージャーにとってはもちろん,

地域包括支援センターの専門職にっとっても

非常にストレスフルな仕事であり,




もはや,完全に

介護<<<<<<福祉

というレベルで,




場合によっては,

宗教的な思想に支えられなければ

モチベーションが持続しない

こともあるかもしれません。




なので,




えい!もう面倒くさい!

てな感じで,

小規模多機能にパスするケースが

激増しているように思われます(笑)。




☆本日の結論
「段階の世代のニーズは,ソーシャルワークなり。」

本日は,

団塊の世代における要介護者の爆増,

すなわち2025年問題に対処すべく謳われている

地域包括ケアシステムについて。




まず,

このページにあるお馴染みのイラストについてですが,




ここでのポイントは,

・左側の医療→介護や地域との連携

・中央の「住まい」→サ高住

・右側の「介護」→小規模多機能

・下の「生活支援・介護予防」→ボラ的な活動

となります。




つまり,

医療と介護が効率よく連携(協調)して,

住まいの問題はサ高住への住み替えで解決し,

在宅介護は小多機を積極的に活用しつつも,

比較的元気な人は公費を使わず自分たちで予防しなさい

というモデルですね。




で,




今,最も注目されているのは,

最後の部分に当たる活動で,

特に自治体による予防の取り組みです。




先ほどのリンクページを

下スクロールすれば,

全国の代表的な取り組みが見れますし,




コチラのページからは,

取り組みを都道府県→市町村別に検索できます。




ちなみに,

我が岡山県は,

津山市の取り組みがかなり活性化されております。




まあ,

この手の取り組みは,

・過疎傾向にあり,

・危機感が強く

・やや小さめの自治体が

活性化しやすいわけなので,




そういう意味では,

ビッグシティーである岡山市が

自治体の活動ではなく,

NPOの個別ケースをだけを掲載しているのも

苦肉の策かも知れません。




ただ,

No.2の規模である倉敷市が何も掲載していない

というのはいただけませんねぇ。




行政の取り組みが難しいのは分かりますが,

立派に活動しているケースがあるではないですか。

→立派なケース





必要なら我々で資料を作成するので,

とりあえず掲載しておきましょう!




さて,




本日,私が言いたいことは

そんなことではなく,




このボラ的な活動の限界についてです。




その限界とは,

参加者に関するもので,




参加者には

ある程度の協調性

求められるという点です。




ちょうどあのイラストのイメージに合った人が

対象者というわけですね。




で,




そういう人というのは,

もともとサクセスフル・エイジングに

ほぼ合致している人が多いわけで,




つまり,

何やったって上手くいく人たちなのです。




まあ,

だからこそ,

公費を使わなくてもなんとかなるでしょ

という位置付けなのでしょうが。




一方の,

あのイラストの空気感とは,

全く異質なオーラをまとった方々,




彼らへの対応こそ,

まさに2025年問題の本質であると

私は考えています。




前回の記事にも書きましたが,

団塊の世代に見られるダークな側面への対処

すなわち,

地域はおろか家族とも

さらには自分自身とも協調できていない人たち

にどう対処すべきか

という点ですね。




はっきり言って,

そういう方々に対しては,

インフォーマルな資源では難しいでしょう。




てか,

フォーマル対応でもかなり難しいのですが。




どの道,

そこに多くのフォーマル資源が投入される以上,

経済的にも性格的にも平均レベルの方々は,

ますます公費の対象外になるという,




良いような悪いような

うれしいような悲しいような

もどかしいようなせつないような

話でした。




☆本日の結論
「社会福祉士の潜在的ニーズが高まってきてますよ。」

変動間隔スケジュールのため,

ご無沙汰しておりました。




さて,

このご無沙汰の間,

私は,とある偉大な施設の見学に行っておりました。




50人定員の従来型特養なのですが,

・オムツなし

・下剤なし(緩和系含め)

・経管なし

・食介なし

・褥瘡なし

・拘縮なし

という6冠王の施設です。




ここまで行くと,

凄いと言うよりは,

不思議という感じです。




しかも,

看護も手薄でリハはなし。

介護スタッフも大ベテランばかり

というわけではなく,

なんとかなり若手揃い。




その謎を解明すべく,

突撃取材を試みたのですが,




見学&代表者との8時間のトークの末,

結局分からずじまい。




やっている本人すら,

なぜこの結果がでているかいまだに分からない

という状態なのです。




分からないということは

パクれないということなので,




その謎を解明すべく

再来月に2泊3日で

我が精鋭部隊を送り込むことになりました。




リハ,看護,管理栄養士,介護の各リーダー

をはじめとする部隊です。




これで分からなければ,

あそこはガラパゴス施設

ということで処理するしかないですね。




しかし,




我々業界人にとっては,

驚くほどの結果を出しているこの施設ですが,




注目するのは,

ごく一部のマニアックな業界人だけで,

一般的な知名度はないに等しいのです。




これが,

高齢者分野のせつなさですね。




自己満足でしか

モチベーションを維持できないのですから。




この施設は,

小さな町にあり,

約10㎞離れた所に

人口の多い市街があるのですが,




良いケアをしているという理由で,

その市街から入居を希望する人は

ゼロなのです。




もし,

これが保育園なら,

日本の端っこからでも

入園目的の人がわんさかやってきますよ。




介護施設も選ばれる時代

なんて言っていますが,

実は料金と立地が95%で,

ケアのクオリティなんて,

選ぶ材料にすらなっていない

ってのが良く分かりますね。




まあ,




それはそれとして,

次回見学の結果が楽しみです。




☆本日の結論
「上には上がある。」

先日,

とある経営者との話の中で,

面白い話題がありました。




それは,

一見ダメダメなグループホームなのに,

なぜが入院者がほとんど出ていない。

この状況をどう説明すべきか

というお題です。




スタッフの質はお世辞にも良いとは言えず,

ケアの内容もいたって平凡なGH。

でも,実際にそういうことってあるんですよね。




で,




その経営者の方の意見が,




入居者の力とスタッフの力のバランスが

ちょうど良いのかもしれない

というものでした。




これはすなわち,

スタッフの至らなさが入居者の力を引き出している仮説

ということになります。




スタッフには頼れないから自力で頑張らないと

というサバイバルな心理状態と

それに伴う心身の活性化が,

結果的にエンパワメントに成功している

というものです。




逆に言えば,

有能なスタッフばかりだと,

無意識的に安心してしまう,

さらには依存状態になるかも

ということですね。




これに私は納得してしまいました。




でも,

ということは…




そこのGHのスタッフに対する

資質向上の取り組みは逆効果になるかも

ということにもなります。




なんともすっきりしませんが,

あくまでプロセスよりも結果で判断する

ということになれば,

ありな見方かと思います。




おしまい。




☆本日の結論
「何が良い施設かなんて,ワシには分からん。」

複数の福祉施設を事業展開する時,




対応エリア(商圏)が重複しないように,

同機能の事業所を設置する

分散型と,




同一エリアの中に,

多種多様な事業所を設置する

集中型とに

区別して考えることができます。




例えば,

同じようなサービスを売りとする

デイサービスの場合は,

分散型にせざるを得ません。




また,

地域包括ケアシステムという視点で考えても,

エリアごとに小規模多機能施設を設置していく

という方法は分散型ですね。




一方,

一小学校区あるいは一中学校区といった

同一エリア内に,

特養,GH,デイ,小規模多機能といった

異なる機能の施設を集めるのが

集中型です。




デイの場合も,

サービス内容や特色の異なる事業所を

同一エリアに設置するというやり方も

集中型と言えるでしょう。




経営者は,

この双方のメリット・デメリットを考えて

事業展開していく必要があります。




で,




以前であれば,

同一法人内において,

利用者の奪い合いになるという

バカげた状況を回避するために,

分散型が主流でした。




多様なサービスを考案できない

というのもその理由の一つでしょう。




しかし,




分散型は,

管理コストがかかります。




距離の離れた

事業所を適正に管理する,




すなわち,

サービス,人事,営業等の

底上げやレベルアップを

同時に進めていくのは,

至難の業なのです。




よって,

エリアマネージャなどといった,

余分な人員も抱える必要があります。




さきほど,

「以前であれば」

と書きましたが,




その意味は,

今後の介護報酬を考えると,

その余裕はないということです。




今後の介護事業は,




多く事業展開すれば良いというものではなく,




一つ一つの事業所が

丁寧に安定感のある運営をし,

かつ確実に利益を生み出す必要があるからです。




となると,




集中型の方が有利なわけです。




☆本日の結論
「有利な理由の詳細は明日。」


昨日の続きです。




集中型の有利さを具体的に2つ挙げます。




一つは,

OJTによる指導が可能だということです。




OJTとは,

上司や先輩が

現場で直接的にスタッフを鍛えることで,




集中型の場合,

移動ロスが少ないので,

本体の有能な指導スタッフが

各事業所の管理者や主任クラスを

直接指導することが可能なのです。




毎回カンファレンスに参加することも可能です。




つまり,

各事業所の主要メンバーの育成が

より高いレベルで効率的にできるわけです。




分散型だと

この方法は非現実的であるため,

・エリアマネージャーによるOJT

・本体施設での研修によるスキルアップ

といった,

やや薄味な対応にせざるを得ません。




次の理由は,




有能なスタッフの共有です。




介護,看護,リハ等のリーダークラスのスタッフを

各事業所に兼務させ,

そのノウハウをくまなく現場に浸透させ,

サービスレベルを引き上げることができます




これも,

分散型の場合は,

研修によるノウハウの共有が関の山となり,

その浸透感はイマイチとなります。




このように,

集中型のメリットを生かした方法を用いれば,

各施設のレベルアップと

それに伴う安定した経営が可能となります。




逆に言えば,




集中型であったとしても

上記のような工夫をしていなければ,

その良さを生かせないということですね。




ただ,

各施設のスタッフを納得させるだけの

かなり力のある指導者が本体施設にいる,

という前提なのは言うまでもないですが。




おしまい。





☆本日の結論
「全部ひっくるめて一つの施設のように運営する方法です。」

以前の記事でも紹介した

ファスト&スローという本,

とても面白いです。




ただし,

確実に理解しながら読もうとすると,

上下で半年はかかりそうです。




ちなみに,

以前の記事で紹介した

「平均への回帰」という理論も

この本からの知識で,




ついでに言うと,

その記事で話題にした

8月の入院日数は55日となっており,

平均への回帰どころか,

7月の好成績をチャラにしてしまうような

リバウンドを起こしてしまいました。

こういう予想は当てたくないものですが…。




さて,




著者のカーネマンが

繰り返し主張していることに,

利得<<<損失

という人間のバイアス(偏った思考)

があります。




給料に例えると,




業績が良いという理由でもらった臨時ボーナスは

「ふ~ん」という程度の喜びだが,

業績が悪いという理由で給与が減らされるのは

耐えがたい苦痛であり

それを避けるために積極的に行動する

ということです。




同程度の価値のものでも,

新たに与えらえるよりも,

既に保有しているものを奪われること

の方がはるかに重要な出来事なのですね。




なので,




投資話においても,

「あなたの資産を増やしませんか?」

という説得よりも,

「あなたの資産の目減りを防ぎませんか?」

と言う方が食いつきが良いわけです。

結局,同じ商品を買うにしても(笑)。




また,

投資に全く興味を示さない人でも,

生命保険の加入には積極的になるのも,

損失回避のバイアスのためです。




このバイアスを証明するために,

様々な心理学の実験が行われており,

この本にはその紹介も多く,

その一つ一つがとても面白いのです。




で,




先ほどの給与の例えですが,

多くの利益が生まれた時,

社員目線でその会社に求められる行動は,




「次回ボーナスにて,この利益を皆に還元しますよ!」

ではなく,




「今回の利益を将来の損失に備えて保留します。

そして,そのことによって,

この先10年間の皆さんの年収が

決して下がらないように保証します。」

ということになります。




いかがでしょうか?




前者の場合,

利益還元!という言葉は良いですが,

一歩間違えれば,

損失還元!にもつながるわけで,




社員にとってはハイリスク・ハイリターンな環境となり,

仮にリスクとリターンが同程度であったとしても,

リスクの方を多く見積もるバイアスがある以上,

結局,ハイリスクな環境となります。




そうであるなら,

リターンもないけど,リスクもなくしますよ

という環境の方が,

得だと感じて受け入れやすいのでは?

ということですね。




さらに,

その理論を裏付けるのが

ハーズ・バーグの2要因理論です。




そこでは,

給与というのはむしろ衛生要因,

すなわち,

不足した時に不満につながる要因ではあるが,

充足していることがやる気につながるわけではない

と主張されています。




しかも,

業績が良い時が続いたために,

ボーナスが上積みされ続けると,

次第にその額が基準となってしまい,




業績が通常に戻った際にボーナスも通常に戻すと,

損失感を与えてしまい,

大きな不満や反対運動をもたらしてしまう

可能性があります。




なので,

この理論を参考にするのであれば,




「業績が良いときは社員に還元します!」

という方針は

見直した方が良いかもしれません。




休日数についても同様です。




☆本日の結論
「業績が良かった時は,『達成感』と『承認』で。」

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